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4th アルバム「Grateful For    」をスカイピース自らが楽曲解説!

INTERVIEW

コロナ禍におきた生活行動の変化のひとつといえば、ネット動画視聴時間が圧倒的に増えことではないだろうか。何気なくテレビをつけるように、YouTubeを開くようになっているし、YouTuberの存在感は既存メディアにも影響を与え、日に日に増している。2016年、テオくんと︎☆イニ☆でユニット結成したスカイピースも、2021年11月にYouTubeチャンネルの登録者数が400万人を突破し(2022年6月8日現在460万人)、コンビYouTuberで日本一の記録を打ち立てた。ただ、この結果は、現在のYouTuberブームに乗ったというだけでは成し得るわけではない。取材・撮影の合間にもPCを開き動画編集をしていたり、涙を流す場面も見てきたが、加えて、作詞作曲、全国ツアーと……音楽活動を行うわけである。彼らの努力はまさにアスリートのようだった。7月27日に発売される4thアルバム『Grateful For 』は、そんな2021〜2022年の“渦中”に生まれた作品である。

スカイピースの音楽は、テオくんと☆イニ☆のどちらかが主導してテーマを掲げ、トラックに合わせたサビのメロディと歌詞を作り、そこから共作するというスタイル。10人の人気YouTuberが客演した配信シングル「オタパリディスコ」や2018年にYouTubeに発表していた人気曲「荒野行動あるある」は、ニコラップ出身の☆イニ☆らしい高速チューンであるし、また、「今日まで生きたあなたへ」「トモダチ」のようなメッセージソングはまさにテオくん印。どちらもスカイピースのカラーになっているが、過去3枚のアルバムと比べても、今作はそれぞれの個性や思いがより濃く現れ、新しい挑戦も多い。
バンドサウンドからインターネットを中心に盛り上がっているハイパーポップにシフトし、ボーカルにオートチューンをかけ、ライブで盛り上がりそうなポップパンク「everyDAY」のほか、チルなヒップホップ曲「脳SIGNAL」では、これまで発表してきたストレートな恋愛ソングにはない、より複雑な大人の感情を描くなど、新しいスカイピースのカラーを提示した。

「僕らのYouTubeを見て元気になったと言ってくれる人もいるんですけど、自分はそういう多感な時期のインプットが音楽だったので、メッセージ性の高い曲を書きたくて。今回もそれが詰まっているし、過去一人間味、人生が詰まったアルバムなので、歌詞と同時に歌を聴いて、こういう考え方もあるんだって、自分の人生を見つめてほしいなって思います」(テオくん)
「アルバム全体がすごく大人な方向を向いていたので、楽しい感じの曲も大事だろうと思ってできたのが「限界突破無限大∞」。自分の限界を突破したらなんでもできるんだぞということで、深いテーマはないんですけど(笑)……修羅の道を行って、自分のベストを尽くすという曲になりました」(☆イニ☆)。
テオくんが虐待という難しいテーマに挑んだ「クマ」、人という概念を見つめ直した「笑顔」など、一歩突っ込んだメッセージソングを仕上げる一方で、☆イニ☆は全く違うベクトルから、元気を届けてくるのである。

また、「I wanna say」「控えめにヒーロー」のように、<ヒーロー>という言葉が印象的に使われる。コンビYouTuberとして日本一となった彼らの影響力が大きくなっていることもそうだが、新世代YouTuberであるコムドットとの特別な出会いを経て、ともに飛躍しているなか、よりヒーローという存在を意識するようになったのではないだろうか。

 2022年春は、怒涛のスケジュールに追われながらも、ファンクラブツアー「SSS 2022」と並行して準備していた、2022年4月22日の日本武道館公演まで見事に完走したスカイピース。
「メジャーデビューの話があるよって聞いたとき、自分たちがソニー・ミュージックのアーティスト!? って思っていたくらいで、最初は自信がなかったんです。でも、デビューして、ソニーのひとたちがツアーを組んでくれたり、いろんな経験をさせてくれて、どんどん自信がついてきた」(☆イニ☆)
「今は、歌を歌う行為ひとつをとっても、アーティストという意識でステージに立つのとでは全く以前と違っていて。プロ意識を持って、自分たちはアーティストだなって思うんです」(テオくん)

 2017年にソニー・ミュージックよりメジャーデビューし、本格的な音楽活動をすることになって5年。スカイピースとしてもメモリアルな武道館公演を成功させ、「たくさんのおめでとうをもらった」なかで、支えてくれる人たちへの感謝の気持ちが日に日に増していったという。

今作の『Grateful For 』のタイトルには、Forのあとに空白があるが、〜に感謝を込めてという意味で、その空白には、誰もが当てはまる。ただ、タイトル曲の「Grateful For 」には、彼らの音楽活動を支える人への感謝を込めた。
「スカイピースって、いろんな人に共感してほしいから、普段は意味を限定しないような歌詞を意識しているんですけど、この曲は完全に振り切って、完全に自分たちの歌になりました」(テオくん)
「この曲に関しては、僕らの音楽活動に関わっているソニー・ミュージックのキャンビーとサウンドプロデューサーの宮川拓さんへの感謝ソングで、自分たちの思いを伝えたいし、気持ちを入れたいなって思って、個人的な思いを優先したんです」(☆イニ☆)

 コロナ禍もあいまって、さまざまな問題が浮き彫りになっている時代に生きている中、さらに、YouTuberとアーティスト活動という二刀流の活動を通して、目まぐるしいスピードで進む今、スカイピースが伝えたのは、「人と支え合う」「感謝」という、見失ってはいけないメッセージだった。

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